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未来思考と自律神経

◆はじめに

患者さんの「症状の分析中」や「施術での会話中」に患者さんの思考にフォーカスすることがあります。

なぜ思考にフォーカスするかというと、「自律神経症状」や「妊活」、「メンタル症状」などにおいて、思考が心身の状態を変えるポイントになりうるからです。

 

今回は思考が未来に向かってしまう方の「具体的な内容」と「心身への影響」について、鍼灸の臨床に照らし合わせて書いていきます。

 

細かい説明を入れてしまうと膨大な文字数になってしまいますので、お困りの方はご自身に当てはめて読んでみてください。

 

◆人の思考は多種多様

鍼灸の臨床を行っていると、「人を取り巻く環境」は様々だと感じます。

分析の際には、その環境因子への理解に加えて、この人は思考のリソースを何に使っているのだろう?と大きく捉えていきます。

具体的に

・何を考えているのだろうか?

・何に囚われているのだろうか?

・何に追われているのだろうか?

・症状と関連している思考はあるのか?

・直近に何かあったのか?

・昔から解決できないことがあるのか?

・元々の性格・気質なのか?

など

患者さんと会話をしながら、このようなことに関して、気になる部分の深堀をしていきます。

そうしていく中で患者さんの「思考の傾向」が見てきます。

 

◆思考の時間軸

大きく分けて思考の時間軸は「過去」、「現在」、「未来」に分けられます。

 

・未来のことに思考を使っている方
(未来思考)

 

・過去のことに思考を使っている方
(過去思考)

 

・今現在のことに思考を使っている方
(やっていることに集中している状態)

 

に分けられます。

 

これも状況によって思考の使い方は変わってきますので、大まかな「思考の傾向」を探るための見方だと捉えてください。

 

◆各種思考の細分化

また「過去」、「現在」、「未来」の中で細分化もできます

以下、簡便的な見方です。

 

・過去思考→対人関係

嫌なことを言われた、嫌なことを言ってしまったかも、など

 

・過去思考→自分のこと

自分に関連する「後悔」や「反省」など

 

・未来思考→対人関係

相手との悪いこと想定する
(憤り・悲しい・憂いなど)

 

・未来思考→自分事

自分に関連する未来への「不安」や「恐怖」など

○○しなきゃ、などの追われていること

 

読んでわかると思いますが、未来も過去の思考もネガティブなものが多いです。

 

◆未来思考とは

未来思考とは、読んで字のごとく「先のことを考える」ことを言います。

もちろん先を考えることは非常に大切なことですが、以下のようなことが多いと「メンタル疲弊」や「自律神経の乱れ」へと発展しやすいです。

・○○になったらどうしよう(ネガティブ系)

→日常生活において、不安や心配が多い

 

・思うようにいかない気持ち(焦り)

→体調が上がらない、妊活で結果がでない、仕事で上手くいかない、など

 

・今考えても答えのでないこと

→将来の不安・健康への不安・幸せについて・お金の不安・家族のこと、など

 

・常に仕事や時間に追われている

→自分の意思ではなく、何かに走らされている可能性が高い

など

 

◆未来思考のデメリット

先ほども申し上げましたが、未来を想定しながら生活をすることはとても大切なことです。

しかし、未来思考がネガティブなことばかりになってしまうと、頭も身体も緊張していきます。それゆえ以下のようなことに繋がります。

・睡眠の質の低下(寝付けない、中途覚醒、眠りが浅いなど)

・自律神経の乱れ→各症状

・筋肉の緊張

・疲労感が抜けないなどの全身症状

・メンタル疲弊→不安・心配・猜疑心が強くなる、など

 

上述したものは病気になる前の土台となるものです。

これらが時間の経過とともに蓄積し溜まっていくことで病気が出来上がる、と当院は考えております。

 

◆未来思考による症状や病気

①自律神経症状

→症状が多岐に渡るので詳しくは自律神経症状ページへ

 

②現代医学で特定できない疾患

→加齢・原因不明と片付けられてしまったもの

→境界型→病気とまでいかないものの通常の状態ではないもの

 

③現代医学で原因のない不妊症

→各種検査で異常が見つからないにも関わらず妊娠しない

 

◆当院の鍼灸治療の方針

「未来思考」によるお悩みで鍼灸治療にいらっしゃることはありませんので、未来思考が基盤となって起こった症状に対して鍼灸治療と計画を立てていきます。

 

・自律神経へのアプローチ

→未来思考の方は常に頭を働かせていることで自律神経の乱れを起こしていることが多いため

 

・症状を起こす「きっかけ」、「環境変化」、「身体チェック」などの背景を基に東洋医学的な分析・仮説・検証を行う

→症状は結果であり、その前に何があったのか、症状形成の過程を把握するため(これが鍼灸治療の計画にとても重要)

 

・なぜ未来思考になるのか?という問いかけ

→この思考は本人にとって当たり前になっているため、ご自身の思考を深掘りするワークが必要となります。

 

◆最後に

今回は具体的な症状ではなく、個々人の思考という抽象的な事柄が症状に発展することについて書かせていただきました。

再三申し上げていることですが、未来思考は決して悪いことではありません。

未来思考は「想定」として使うものです。

つまり、あらゆる可能性を広く洗い出しておくためであり、それで悲観的な感情に飲み込まれてはいけないのです。

 

しかし渦中にいる本人にとっては、それを理解しネガティブにならないようにすることはなかなか難しいものです。

患者さんのお悩み症状に対する施術と併せて、未来思考の使い方や考え方も指導いたします。参考になれば幸いです。

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