施術を通して患者さんをみていると、その方の生活が、なんとなくではありますがイメージできることがあります。

そこから「カウンセリングや問診」と「身体の状態や反応」によって、更に総合的にイメージを膨らませます。

なぜその方の生活をイメージするかと言うと、「生活の中に症状を悪化させるものがある」可能性が考えられるからです。

皆さん、「良いことをすれば身体はよくなる」と思われるのですが、自覚の有無に関わらず、「悪いことをしない」、「悪いものを修正する」ということも、それと同じくらい大切です。

例えば、

施術で身体にとってよいこと【＋５】をしても、日常生活で身体にとって悪いこと【－３】をしたら、合計で【＋２】となります。

しかしもし悪いことの修正をして、日常生活での影響が【－１】となれば、合計で【＋４】となります。この積み重ねが身体にとって良い影響を及ぼしてくれます。

ところが「悪いこと」というのは、概ね無意識のうちにやっていることが多いため自覚がありません。

この無意識(＝悪いこと)に気づいてもらうために、イメージできたことから推測したことを施術中や施術後にお伝えします。

具体的には、筋肉系のことでは

姿勢・身体の使い方・クセなど

自律神経系のことでは

生活習慣・思考のクセ・性格のクセなど

「このような反応がみられるので日常生活で意識してみてください。」というようにお話しします。

意識するためには、まず日常生活で【どんな時】に悪いことをしているのか気づかなければいけません。

【気づく】

　　↓

【意識する】

　　↓

【継続する】

　　↓

【症状に加担している要因が除かれる】

という流れをとります。

どんな時に悪いことをしているかは、患者さん自身が日常生活で確認を取らなければなりません。あくまでもお話を伺ってのイメージや施術を通してみえたものであり、実際に確認することはできないからです。

この「気づき」というのは地味ですが、とても大切なことです。

ただ何となく施術に来るということに留まらず、施術を通して「気づき」を得られる治療期間になるよう、普段から心がけております。抽象的ではありますが参考になれば幸いです。