〒240-0022 神奈川県横浜市保土ケ谷区西久保町15 グランディシンヤ201
天王町駅から徒歩3分
◆はじめに
患者さんの「症状の分析中」や「施術での会話中」に患者さんの思考にフォーカスすることがあります。
なぜ思考にフォーカスするかというと、「自律神経症状」や「妊活」、「メンタル症状」などにおいて、思考が心身の状態を変えるポイントになりうるからです。
今回は思考が過去に向かってしまう方の「具体的な内容」と「心身への影響」について、鍼灸の臨床に照らし合わせて書いていきます。
細かい説明を入れてしまうと膨大な文字数になってしまいますので、お困りの方はご自身に当てはめて読んでみてください。
◆症状分析の一環
当院は症状に対して施術をするだけではなく、「なぜ症状が出現したのか?」または「なぜ症状が続くのか?」という分析を行います。
その分析とは、
・身体の使い方のクセ
・心身にとって悪いこと
・生活習慣関連
など、要因となり得る様々なことに対して行います。
その中の一つとして、思考も症状形成の要因となることが多く、「思考のクセ」を是正することが大切な要素となります。
◆過去思考とは
過去思考とは、読んで字のごとく「過去に起きたことを思い返す」ということです。
様々なケースがありますので具体的な例を出していきます。
・仕事で失敗した→後悔
・恥ずかしい思いをした→後悔
・もっとこう言えばよかった→後悔
・他人の冷たい態度や言動→憤りや自責の念
・子供や家族のこと→答えがでないこと
・あの頃はよかった→未練
・一部の失敗を過大評価→心配・不安・後悔
・症状を思い返す→心配・不安・恐怖
人間の本能的特性として、「ポジティブ」な事柄よりも「ネガティブ」な事柄を思い返すことの方が多くなりやすいです。
また、過去に思考が向かうことは誰にでもあるので問題ありません。
しかし、この過去に向かう思考の「頻度」が多ければ多いほど、そして「期間」が長ければ長いほど、心身ともに疲弊していきます。
◆過去思考のデメリット
先ほど申し上げましたが、過去に思考が向かうことは誰でもあり、悪いことではありません。
過去を振り返ることで得られることもあるからです。
しかし、過去についての思考をが後悔・心配・不安・未練・憤り・恐怖などのネガティブな捉え方だけになってしまうと、以下のようなマインドが出現していきます。
・自己肯定感の低下
・自己効力感の低下
・学習性無力感
・認知の歪み
以上のことを要約すると「自分にはできない」、「何をしても無駄だ」、「どうせ失敗する」などの思考が、無意識かつ潜在的に出来上がってしまうということになります。
無意識かつ潜在的にと書いたのは、
本人は「現状を打破するためにもがいている」のですが、このネガティブなマインドが思考の根底に共存しているため、アクセル(よくしたい)とブレーキ(どうせ無理)を一緒に踏んでいるような状態が起こり、実際には現状からなかなか進まない(改善しない)という方が鍼灸の臨床では多いためです。
◆過去思考による症状や病気
・自律神経症状
→症状が多岐に渡るので詳しくは自律神経症状ページへ
・現代医学で特定できない疾患
→加齢・原因不明と片付けられてしまったもの
→繰り返す症状・病気
→境界型→病気とまでいかないものの通常の状態ではないもの
・現代医学で原因のない不妊症
→各種検査で異常が見つからないにも関わらず妊娠しない
◆当院の鍼灸治療による方針
「過去思考」によるお悩みで鍼灸治療にいらっしゃることはありませんので、過去思考が基盤となって起こった症状に対して鍼灸治療と計画を立てていきます。
・自律神経へのアプローチ
→過去思考の方は常に頭を働かせていることで自律神経の乱れを起こしていることが多いため
・症状を起こす「きっかけ」、「環境変化」、「身体チェック」などの背景を基に東洋医学的な分析・仮説・検証を行う
→症状は結果であり、その前に何があったのか、症状形成の過程を把握するため(これが鍼灸治療の計画にとても重要)
・なぜ過去思考になるのか?という問いかけ
→この思考は本人にとって当たり前になっているため、ご自身の思考を深掘りするワークが必要となります。
・過去思考の使い方、捉え方
→ネガティブな考え方、捉え方で終わらせるのではなく、そこから何が得られてこれからどのように活用できるか?指導または一緒に考えさせていただきます。
◆最後に
今回は具体的な症状ではなく、個々人の思考という抽象的な事柄が症状に発展することについて書かせていただきました。
頭で考えていることはご自身で認識していると思いますが、それを整理したり、客観的にみたり、捉え方を変えたりするには訓練が必要です。
「思考のクセ」や「考え方」などはご自身が生きてきた過程で形成される部分ですので、一朝一夕で大きく変わることではありません。
しかし、しっかりと分析を行い、考え方の訓練を行えば身につけることができます。
当院は対症療法を行ってきた方がお越しになるので、このような分析や課題を鍼灸治療と併せて行います。
一つの考え方として参考になれば幸いです。
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