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パニック障害と鍼灸

◆はじめに

当院には「パニック障害・発作」に悩まれてお越しになる方がいますが、そのタイミングは人によって異なります。

・発作が強い時期

・安定している時期

・安定とは言えないが低空状態が続いている時

・様々なことを試しているが変化がない時

など、

それぞれ状況や体調に違いはありますが、当院では根本的に方針は皆同じである、という考えの元、施術を行っております。

 

このページではパニック障害・発作の概要だけに留め、「当院の考え」と「東洋医学・鍼灸の臨床の観点」からパニック障害・発作にについて解説していきたいと思います。

 

ただ読むのではなく、ご自身が経験したことに当てはめて読んでいただけると理解しやすいかと思います。

 

◆パニック障害・発作について

パニック発作が起きると、

・心臓がドキドキする

・息が苦しくなる

・めまいが起こる

などの症状が突然現れます。

 

この時、頭と身体の中では、「闘争・逃走反応」ということが起こっています。

 

・闘争・逃走反応とは

ストレスや脅威にさらされた際に、身体が自動的に起こす防衛反応の一種。具体的には、交感神経系が活性化され、「心拍数」や「呼吸が速くなる」など、闘うか逃げるかの準備を整える生理的変化が起こります。

 

つまり安全な場所や空間であるにも関わらず、「頭が危険だと勘違いする」ことにより、身体に影響を与える状態、すなわちパニック発作という形で現れるわけです。

 

以下、「闘争・逃走反応」で起きる心身の変化

 生理的変化:

心拍数や呼吸が速くなり、筋肉への血流が増加するなど、身体は闘うか逃げるかの準備を整える

自律神経系:

交感神経系が活性化され、アドレナリンなどが分泌されます.

心理的変化:

不安や恐怖、緊張などの感情が伴う

 

 

パニック発作をお持ちの方の「考え」や「行動」に上述した内容を落とし込むと

① 予期不安

いつどこで発作が起こるか分からないという不安、ストレスや脅威にさらされるかもしれないという恐怖、など警戒モードにより起こる

 

② 広場恐怖・空間恐怖

・逃げるのが難しい空間(電車・バス・高速道路など)

・逃げても良いが迷惑がかかる場所(美容室・会議・仕事など)

・人が多い状況(情報量が多い空間・パーソナルスペースが確保できない状態)

などの心理的負荷はストレスとなり、発作を起こしやすい

 

③ 回避・行動制限

パニック発作を起こしそうな状況や場所を避けて日常生活範囲が狭くなる

 

④ 慢性的な体調不良(自律神経の乱れ・感覚過敏)

「ストレス」や「脅威」に「いつ」、「どこ」でさらされるか分からない状態の警戒モードが続くと心身はリラックスできません。リラックスできないと自律神経は乱れやすくなり、様々な自律神経症状を引き起こします。

 

詳しくは→自律神経の乱れと鍼灸

     ストレスと鍼灸

 

 

◆パニック発作を形成する流れ

パニック発作を引き起こすパターンは主に2つです。

 

・パニック発作

  ↓

・発作が起こったらどうしよう、など不安な心理状態の形成

  ↓

・身体、メンタルが常に緊張

  ↓

・自律神経症状の発生

  ↓

・体調不良

  ↓

・体調不良がパニック発作を助長する

  ↓

・発作を繰り返す

 

または違うパターンとして、

・身体、メンタルが常に緊張させる事柄がある

(仕事、人間関係、切れないストレス、思考過多など)

  ↓

・自律神経症状

  ↓

・体調不良

  ↓

・体調不良がパニック障害を引き起こす

  ↓

・パニック発作

  ↓

・発作が起こったらどうしようという不安

  ↓

・身体、メンタルが常に緊張する

  ↓

・発作を繰り返す

 

◆鍼灸の臨床で多い症状

パニック障害・発作の代表的な症状は以下の通りです。

【全身症状】

常に疲れている・だるい・気力がない・集中力低下

【筋肉系】

首肩凝り・背中の張り、腰痛、顔面の緊張、頭痛

【睡眠症状】

・入眠に時間がかかる・中途覚醒が多い

・覚醒後眠れない・怖い夢、追われる夢をみる

・起床時疲れている

【胸部・呼吸症状】

・呼吸苦・息切れ・動悸・期外収縮

・上室性頻拍・胸痛・喉の違和感(ヒステリー球)

【消化器症状】

食欲がない・小食(痩せてきてる)・胃痛

過食気味・逆流性食道炎・便秘・下痢

【婦人科・泌尿器】

生理不順・生理痛・頻尿・尿が出づらい

【メンタル症状】

焦燥感・気分の落ち込み・不安感・イライラ

気持ちが落ち着かない・認知の歪み

など

 

◆認知の歪みとは

物事を捉える上で、現実と異なる偏った考え方、解釈をすること

 

認知の歪みには、以下のパターンがあります。

【全か無かの思考】

物事を黒か白のどちらかでしか考えられない、極端な考え方

【過度の一般化】

1つの経験を全てに当てはめてしまう思考

【心のフィルター】

悪い部分にだけ焦点が当たる思考

【マイナス思考】

ネガティブな情報ばかりを意識してしまう思考

【結論の飛躍】

根拠がないのに悪い結果だと決めつけてしまう思考

【拡大解釈と過小評価】

自分の悪い部分には過度に反応し、良い部分を過小評価する思考

【感情的決めつけ】

感情で物事を判断し、客観的な事実を無視する思考

【「べき」思考】

「〜すべき」という強い義務感を持つ思考

【レッテル貼り】

自分の価値や他者の価値を決めつけ、レッテルを貼る思考

【自己関連づけ】

自分のせいで悪いことが起きたと思い込む思考

 

「認知の歪み」はパニック発作を起こしてから形成されるパターンもありますが、パニック発作が起こる前から「認知の歪み」が形成されていることもあります。

これは今までに生きてきた環境で形成されていることが多く、ご自身ではそれが普通の考えとなってしまっている方も少なくありません。

 

そして「認知の歪み」は徐々に身体やメンタルをすり減らしてきます。

「許容量というコップ」から「負荷という水」が溢れた時にパニック発作を引き起こすようなイメージを持っていただくと分かりやすいかもしれません。

 

また「認知の歪みを持っている自分は変なのだ…」と考えてしまう方もいらっしゃいますが、「認知の歪み」は誰でも持っているものです。

 

この歪みをご自身が認識したうえで、日常生活にて「トライ&エラー」を繰り返して、少しずつ歪みの矯正をしていくことが重要となります。

 

※「トライ&エラー」という言葉を使ったのは、人は頭では分かっていても、最初から上手くやることはできないものだからです。

詳しくは→知行合一

 

 

◆当院の方針

第一目標として、「日常生活を健康的に送る上での基礎となる部分の【質】を高くし、パニック発作が起こりにくくなる身体作りをする」ことをしていきます。

 

例えば、

・体の力が入りやすい方は、力を抜けるようにする

・睡眠の質を上げる(寝入り・中途覚醒・浅眠)

・食欲がない場合はお腹が減るようにする、食事が美味しくとれるようにする

・施術時間をリラックスする時間にしてもらう

など

 

このような「身体症状」に変化が出てくると、「メンタル症状」にも変化が出てきます。

そして「メンタル症状」に変化が出てくると、「身体症状」にも変化が出てきます。

つまり相互作用が働き、総合的な体調が上がりやすくなります。

 

また第一目標に取り組む中で、第二目標、第三目標がみえてきます。

その目標とは、その方が

・どんな考え方をお持ちか?

・どのような生活スタイルなのか?

・体調が安定していく中でどのような心境変化があるか


などで異なるため、ここでの説明は省かせていただきます。

 

 

◆最後に

東洋医学・鍼灸の観点から、パニック障害・発作について書いてみました。

人によって「現在の体調」などの違いがありますが、まずは「体調を安定させ続けること」が大切です。

そのため施術だけではなく、ご自身にもできることを行っていただく必要があります。

日々小さなことの積み重ねを大事に行うことで、「振り返った時に昔とは違う」という変化を感じることができるようになります。

 

どうしても「早く楽になりたい」と思う方や、そう思っていなくても「時間の経過とともに」、または「潜在意識下」で焦りを感じるようになる方は、決して少なくありません。

もちろん、思ってしまうこと自体は悪くはありません。

ただ、ご自身の現状を正しく認識した上でできることを積み重ねるという事、焦らず時間をかけて変えていくという事が大切になってきます。

そういった面も含めてサポートとさせていただきたいと考えております。

 

長い文章、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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