〒240-0022 神奈川県横浜市保土ケ谷区西久保町15 グランディシンヤ201
天王町駅から徒歩3分
最終更新:2026年5月16日
「突然、片耳が聞こえなくなった」「耳が詰まった感じが取れない」——そのような経験は、強い不安を伴うものだと思います。
突発性難聴は発症が突然であるため、「これからどうなるのか」という先の見えない不安を感じる方が多い疾患です。この記事では、当院での鍼灸治療の考え方と治療計画をお伝えします。
突発性難聴は、徐々に聞こえづらくなるのではなく、発症を明確に感じることができます。「全く聞こえなくなる方」から「高音のみが聞こえづらくなる方」まで程度は様々ですが、日によって聞こえ方が変わることはないのが特徴です。
突発性難聴は「感音性難聴」に分類されます。感音難聴とは、音を信号に変え、脳に伝える(内耳・聴神経・脳)神経系に異常を生じた疾患です。
※この記事では東洋医学・鍼灸における考え方を中心に記載します。詳細は専門の病院のホームページ等をご参照ください。
突発性難聴のはっきりとした原因はわかっていません。考えられる原因として、
などが引き金になることが多いです。
片耳の難聴・耳鳴り・回転性めまい・吐き気・嘔吐など
発症から治療開始までは早ければ早い方が良いです。「発症から時間の経過が長ければ長いほど、聴力の回復する可能性が低くなる」といわれています。
突発性難聴の完治率は「3分の1」です。3人に1人は「完治」、1人は「緩解」、1人は「聴力の変化が見られない」といわれています。
【回復しにくい傾向がある方】
突発性難聴に対する鍼灸施術は主に以下の4つを目的として行います。
① 耳周辺・首肩の筋緊張の緩和
首の筋緊張を緩めることで椎骨動脈(首の奥にある動脈)の血流に影響し、間接的に聴力の状態に働きかけると考えられます。
② 不良姿勢へのアプローチ
不良姿勢は耳周辺・首肩への負荷を高め、筋肉の緊張が強くなる・血流が悪くなるといった状態が起こる可能性を高めます。PCやスマホの長時間使用、疲労による姿勢の乱れなどにアプローチします。
③ 自律神経へのアプローチ
突発性難聴を発症した方は自律神経が乱れていることが多く、睡眠の質の低下・血流の悪化・疲れやすさなどが回復力を妨げます。自律神経のバランスを整えることも重要な柱です。
④ 発症原因の分析
「なぜ、今のタイミングで症状が起きたのか」を丁寧に掘り下げます。直近数か月〜数年での生活の変化を振り返ることが、施術方針の一助となります。
「病院の治療と並行して早期に鍼灸を行った場合」と「病院の治療終了後に鍼灸を行った場合」では、臨床経験上、前者の方が施術反応がよいと言えます。
① 耳周辺の循環へのアプローチ
病院でのステロイド治療は炎症を抑え、聴覚に関わる細胞を保護することを目的としています。しかし耳周辺の循環が滞っていると、薬の効果が届きにくくなることがあります。
鍼灸施術により
首・肩・耳周辺の循環を促す
↓
ステロイドが細胞・器官に行き渡る
↓
治療効果が現れやすくなる
② 不良姿勢の是正
聴覚に関わる細胞や器官への「負荷」が長く続くほど、回復の可能性は低くなります。不良姿勢を整えることでその負荷を減らし、症状に変化をもたらすことが期待できます。
【①と②に共通していえること】
「時間との勝負」という点です。細胞や器官への負荷が長く続くと、元に戻すことが難しくなります。早い段階で並行して手を打つことをお勧めする理由がここにあります。
突発性難聴の完治率は3分の1です。病院の治療で回復する方もいれば、残念ながら変化が乏しい方もいらっしゃいます。
「まず病院に行き、良くならなければ次を考える」という方も多いのではないでしょうか。その気持ちはよく理解できます。ただ、突発性難聴において大切なのは「早期治療」です。病院での治療と並行して、次の手を早めに考えておくことが、より多くの選択肢を残すことにつながります。
また、病院での治療で変化がなかった方も、あきらめない気持ちは大切かもしれません。当院では①耳・首回りの緊張緩和 ②不良姿勢の是正 ③自律神経のバランスを整えること、これらを中長期的に丁寧に取り組むことで、症状に変化が現れる可能性を追求しています。
何から始めればよいかわからない場合は、まずお気軽にご相談ください。
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