不妊治療では、「子宮内膜の厚さ」を計測します。一般的に、内膜の厚さは１０ｍｍほどあるとよいとされています。

東洋医学では、子宮内膜は気・血で構成されていると考えられます。「内膜が厚くならない」、「生理日数が短い」、「出血量が少ない」という状態の場合、子宮内膜が厚くなりにくい、または薄い、すなわち「気」、「血」の不足が考えられます。

◆子宮内膜の役割

子宮内膜は、着床した受精卵の発育と成長をサポートする役割を担っています。

そして子宮内膜の厚さは、受精卵を包み込むために必要なものだとお考え下さい。

つまり子宮内膜の厚さがあれば受精卵と子宮内膜の接地する面積が大きくなり、栄養が届きやすい、成長しやすいといえます。

 ◆子宮内膜が厚くなりにくい場合

東洋医学では上述したように「気血の不足」と考えます。
主に以下の要因が考えられます。

①身体疲労(コリや痛み、その他自律神経症状など)

②精神疲労(ストレス・思考過多・焦り・不安など)

③胃腸状態

④睡眠状態(量・質)

⑤子宮周辺の滞り(滞りがあると子宮に気血が流れにくくなる)

抽象的な要因になってしまいますが、人によって様々なことが考えられます。

この記事に書かれたような要因が当てはまるかどうかはご自身の生活を振り返ってみてください。

◆最後に

子宮内膜の厚さはあくまでも指標であり、絶対に厚くなければいけないということではありません。また「内膜が厚くならない」、「生理日数が短い」、「出血量が少ない」などは「身体からのサイン」です。つまり子宮内膜の厚さを改善するためだけの対処法を施したところで何の解決にもなりません。上述した要因に関してご自身の生活を振り返り、心身両方にとって「良い生活に改める」という修正をかけて過ごしていただけたらと思います。参考になれば幸いです。