〒240-0022 神奈川県横浜市保土ケ谷区西久保町15 グランディシンヤ201
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この記事は、陰部神経痛の鍼灸治療をご検討中の方に向けて書いています。
原因がわからないまま複数の診療科をまわり、「異常なし」と言われ続けている方も多い疾患です。鍼灸治療でできること・できないことを含め、現時点でわかる範囲を解説します。
陰部神経痛の診断は医師が行います。直腸内指診で陰部神経を圧迫したときに感じる痛みが、日常的に感じている痛みと部位・性質が一致するかどうかで判断されます。
陰部神経痛の原因は不明なことも多いですが、現時点では大きく3つに分けられます。
① 神経の損傷 腰・肛門・直腸・婦人科などの手術によって神経が損傷を受けた場合に起こります。
② 物理的な神経の圧迫 梨状筋(お尻の筋肉)の緊張によって陰部神経が圧迫される場合が代表例です。陰部神経は梨状筋下孔から一旦骨盤の外に出て、小坐骨孔を通って再び骨盤内へ戻り、肛門部に分布します。この経路のどこかで圧迫が起きると痛みが生じます。
③ 腸の症状との関連 陰部神経は結腸・直腸と密接に関わっています。便秘や過敏性腸症候群(IBS)により直腸に便がたまると神経が過剰に興奮し、痛みや知覚異常が起きることがあります。
そのほか、骨盤底筋の過緊張が原因とされる「肛門挙筋症候群※¹」や、夜間に突然激痛が起きる「消散性肛門痛※²」も陰部神経痛に関連します。
鍼灸治療の対象にならないケース
以下の2つは、鍼灸治療では改善が見込めません。
鍼灸治療が有効な可能性があるケース
上記以外の原因によるものは、寛解できる可能性があります。骨盤内では臓器・神経・筋肉が複雑に絡み合っているため鍼灸治療には一定の期間が必要です。段階的な目標を設定しながら進めます。
【第1目標】痛みの緩和と原因への対処
まず優先するのは痛みを和らげることです。うつ伏せの姿勢で長鍼(ながばり)を用い、仙骨周辺の深部にアプローチします。痛みが強い時期は週1〜2回の通院が目安です。便秘やIBSがある場合は胃腸を整える鍼灸治療を並行して行います。
【第2目標】生活習慣の見直し
痛みが落ち着いてきたら、再発しにくい体づくりに移ります。主に以下の3点を個別に確認・指導します。
症状の原因は人によって異なるため、この段階は画一的な指導ではなく、生活状況を聞きながら個別に対応します。
【第3目標】寛解の維持
症状が安定してきたら、通院間隔を少しずつ延ばしながら状態を維持していきます。「痛みがない状態が続く」ことを最終的なゴールとし、必要に応じてメンテナンス通院に移行します。陰部神経痛は再燃することもあるため、気になる変化があれば早めにご相談いただくことを推奨しています。
陰部神経痛は、原因が特定されないまま鎮痛薬や抗不安薬だけが処方され続けるケースが少なくありません。「痛みが変わらない」「薬を増やしても改善しない」「他院で異常なしと言われた」という方は、鍼灸治療の選択肢をご検討ください。
来院をご希望の方は、ページ内の予約ボタンよりご予約ください。予約時に問診票のご記入もあわせてお願いしています。現在の症状や他院での鍼灸治療歴をできる範囲でご記入いただけると、初回の鍼灸治療をスムーズに進めることができます。
※¹ 肛門挙筋症候群:器質的疾患を伴わない慢性直腸肛門痛。直腸・肛門部の鈍痛や重だるさが20分以上続き、直腸診で対象筋肉を牽引すると痛みが増強するのが特徴。
※² 消散性肛門痛:夜間に突然激痛が生じ、数分〜数十分で自然に消える。筋肉・神経・手術などが関連することがある。