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陰部神経痛の鍼灸臨床

◆はじめに

当院は陰部神経の記事をホームページに載せているため、ご自身の症状が陰部神経痛ではないかと考えた方が治療にいらっしゃるのですが、他にも陰部痛や肛門痛など、お話を伺ってみると、神経痛ではないと思われる痛みにお悩みの方もお越しになります。

 

他のページでも説明させていただいていますが、鍼灸施術は魔法ではないので、ほんの数回陰部神経痛に対する施術を行っただけでは、症状に大きな変化は望めない、というのが実状です。

 

カウンセリングや身体の状態確認をした上で、「中長期的な身体作り」をすることが必要不可欠です。

 

今回は「陰部神経痛の要因」と「身体作りが必要な理由」について書いていきます。

 

分かりやすいように書いていきますので、数回読み込んでみてください。

そして何となく読むのではなく、ご自身の今までの経過や症状に照らし合わせてみていただければと思います。

 

◆陰部神経痛の要因

陰部神経痛は「何らかの影響によって陰部神経が刺激されること」によって痛みが生じます。

そのため、陰部神経付近だけを施術しても症状が変わることはあまりありません。

そこで「何らかの影響」にあたる、見えている病態についてどのようなものがあるか挙げていきます。

 

 ①    腸管由来の陰部神経痛

大腸や小腸の動きによって影響を受ける陰部神経痛です。

連動する症状は以下の通りです。

・慢性の便秘

・頻発する下痢

・頻便(一日に数回、大便がある)

・過敏性腸症候群

・痔核(いぼ痔)

 

※これら症状に対して薬を飲んでいるから大丈夫です、という方がいらっしゃいますが、上述した症状がなぜ起きているのかを分析し、薬を使わない(減らす)ようにすることが陰部神経痛の治療には大切です。

 

②    筋力低下による陰部神経痛

下半身の筋肉が減少して、身体を支えられなくなって陰部神経痛を起こすタイプ。

「特徴的な身体初見」、「筋肉の減少を示唆している事象」は以下の通りです。

・概ね50歳以降(歳を重ねているほど筋肉量は減少する)

・急激な体重減少

・数年で緩やかな体重減少

・外反拇趾

・内反小趾

・足底の痛み

・静脈瘤(大腿部や膝、足首周り)

・足が攣りやすい(膝から下)

・運動習慣がなかった

・入院などで動けない期間があった(2週間以上)

・静止した状態で片足立ちができない

・筋肉にハリがない(適度な筋肉の緊張がない)

・疲労悪化(1時間歩くと悪化する、何歩歩くと悪化する、など)

・午後から夕方に悪化する

・腰椎すべり症

 

    筋肉の過緊張による陰部神経痛

「股関節周り」や「陰部神経周辺の筋肉が過緊張する」ことで陰部神経痛を引き起こすタイプ。

「筋肉の過緊張を作り上げた環境」、「筋肉が過緊張していることを示唆している事象」は以下の通りです。

 

・長い時間座ると悪化する

・同じ姿勢を続けてからの動き始め、動いてくると落ち着く

・歩くと悪化する

・同じ姿勢を取る、同じ行動をする

 (ほぼ座っている、介護などの移乗、片側の足に負荷が乗る動き)

・特定の椅子に座ると悪化する(硬い椅子など)

・股関節疾患を持っている

・股関節の手術をしている

・比較的若い年代に多い(20~40代)

・筋肉が落ちた部位を補うために他の部位の筋肉が過緊張を起こす

・性的なオーガズムと痛みが関連する(男女ともに)

 

    ①~③すべてをお持ちの方

陰部神経痛を長く患っている方のタイプ。

悪循環に陥り慢性化する一つの例を挙げます。

※様々な流れで慢性化しますので、全ての方に当てはまるわけではありません。

 

・痛みによって行動制限を引き起こす

       ↓

・活動量が減ると筋肉の減少を進める

       ↓

・身体を動かさないと内臓の働きが悪くなる。すなわち腸管要因を強化する

       ↓

・繰り返し悪循環が起こる

 

    ②と③をお持ちの陰部神経痛

こちらも陰部神経痛を長く患っている方のタイプ。

悪循環に陥り慢性化する一つの例を挙げます。

 

・痛みによって行動を制限する

       ↓

・活動量が減ると筋肉の減少を進める

       ↓

・落ちてしまった筋肉を落ちてない筋肉がカバーすることで過緊張を引き起こす

       ↓

・繰り返し悪循環が起こる

 

 

◆陰部神経痛への当院のアプローチ

当院は陰部神経周辺へのアプローチを必要最低限にしております。

それは、上述したように「何らかの影響によって陰部神経が刺激されている」ことが要因だからです。そのため他のアプローチを中心に行います。

当院の主なアプローチは以下の通りです。

    過緊張している筋肉へのアプローチ

    腸管症状があれば、その分析と施術

    筋力が低下している部位の分析とトレーニング

    身体の使い方の指導

 

②~④に関しては以下の「身体作りが必要な理由」で説明いたします。

 

◆身体作りが必要な理由

当院では、陰部神経痛以外の症状の方に対しても「身体作りをすること」を推奨しております。

その理由のひとつとして、「対症療法だけではどうにもならない状態になっている方」が多いからです。

むしろ対症療法のみで変化が表れているのであれば、陰部神経痛を取り扱う鍼灸院を探していないはずです。

 

※痛みの対症療法とは、痛みだけにアプローチをするものです。「注射や薬などの痛み止め」、「痛いところだけの施術」などがこれに該当します。

 

上述した②~④に関しての「身体作りが必要な理由」について説明いたします。

【腸管症状と、その分析と施術】

腸管の働きは様々な要因が絡んでいます。

・腸管の動きを支配する自律神経要因

・食べている物で腸管の動きが変わってくる食事要因

・それ以外に腸管の動きに関わる生活要因(運動習慣など)

これらを分析して仮説を立て、検証していくには時間がかかります。

 

【筋力が低下している部位の分析とトレーニング】

・トレーニングをしても、筋肉はすぐにはつきません(最低でも3か月は必要)

・正しいトレーニングフォームもすぐには身に付きません。

・トレーニングをして痛みがでたらというマインドブロックが外れるまで時間がかかります。

・痛みがでたら他のトレーニング方法に変更するなど、痛みのでないやり方を模索する

 

【身体の使い方の指導】

・歩く、立つなど日常生活動作において、無意識に身体の使い方が悪くなっている。

(これが筋力低下や陰部神経周辺への負荷になる)

・指導したポイントについて、日常生活における自分の身体の使い方をチェックしていただく

(私がその方の生活状況をリアルタイムでチェックすることはできないため)

 

 

このように陰部神経痛になりうる小さい要因を一つ一つ潰していき、身体に負担をかけているものを取り除く過程を、当院では「身体作り」と定義しています。

これを数回の治療で行うだけで変化が表れるかというと、現実的には難しいと言わざるを得ません。

 

◆お困りの方へ一言

余計なお節介かもしれませんが言わせてください。

人によって、患ってからの経過や症状の出現の仕方は様々でしょう。

痛みで行動ができなくなっている方もいらっしゃるでしょう。

痛みで前向きになれないという方もいらっしゃるでしょう。

しかし治りたいという「希望」は持ち続けてください。

この希望はご自身を動かす「原動力」になります。

 

この希望が原動力になり行動を起こすことで、必要な課題を行い、良い習慣を継続させ、身体が作られていきます。

この過程を経てこそ、症状の改善という結果をもたらすのです。

 

また、早く良くなりたいという気持ちは大切ですが、その気持ちが焦りになり、かえって症状を複雑化させてしまう要因となる可能性がありますので、中長期的な視点で身体作りに励んでいただけたらと思います。

 

◆最後に

色々と書いてしまったので治療に対するハードルが高くなっているかもしれません。

しかし、行動を起こさなければ変化は起きません。

 

そして、その行動が無駄にならないように方向性を見定めて、身体作りをお手伝いするために当院のような治療院があります。

 

 当院の陰部神経痛の鍼灸臨床について、可能な限り言語化してみました。

一つの考え方として参考になれば幸いです。

 

 

※電話でのご相談はお控えください。

当院は一人で治療院を運営しております。施術中の場合、施術を中断しなければならず、来院中の方へご迷惑がかかるため、ご質問や不明点がある場合は「問い合わせフォーム」か「鍼灸なずな治療院の公式LINE」にてご相談ください。

また、ご相談の内容は「何を聞きたいのか明確」にしていただけると助かります。

抽象的なご質問だと、こちらも抽象的な返答しかできません。
文章にするのが難しい場合は、来院の予約をお取りくださいますようお願いいたします。

様々なお願いをして大変恐縮ですが、ご理解のほどお願い申し上げます。

◆関連ページ

陰部神経痛の概要

悪化因子が三つある陰部神経痛

 

以下の記事は「身体を変えるために必要な考え」です。
時間を作って、全て目を通していただけたら幸いです。

症状が変わらない要因

筋トレする理由は一つじゃない

一喜一憂

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