カウンセリング時には、その方の症状と関連のありそうなことを伺い、今の状態を深堀りしていきます。

この時、ご本人が思っている「普通」と、こちらが理想とする「普通」が乖離している、ということが多々あります。

ご自身の身体に起きている反応や事象は、ご自身が一番わかっていると思いますが、「普通」の認識のズレが「今ある症状」からの一つのサインかもしれません。

身体の反応や事象を他人と比較することはあまりないため、気づくのは難しいことだと思いますので、代表的な身体の反応や事象について、以下に挙げます。

【気候・季節】

特定の気候・季節によって症状が出る。

低気圧、湿度が高い日、春・梅雨・夏・秋・冬など

【睡眠】

入眠に時間がかかる、途中で起きる、起床時に疲れを感じる、疲れが抜けない、など

【便通】

３～４日便が出ない、頻繁にお腹を下す、など

【痛み・違和感・筋肉】

弱い痛み・違和感が頻繁にある、筋肉が張りやすい・疲れやすい、噛みしめ癖がある、脚がつりやすい、など

【全身症状】

倦怠感、やる気がでない、体が重い、頭が働かない、むくみを常に感じる、など

【食欲】

お腹が減らない、お腹が常に張っている、食欲がない、など

【生理】

痛み、PMS、生理周期がいつもバラバラ、など

【その他】

目の症状、耳の症状、鼻症状、口症状、皮膚症状、喉の違和感、など

細かく挙げるとかなり膨大な量になってしまうので割愛させていただきます。

◆最後に

ご本人が関係ないと思っていることや、自分にとって普通のことだと思っていることでも、東洋医学的にみると実は関係がある、ということはとても多いです。

臨床を通していつも感じることは、一人ひとり身体の状態や経過は違うため、ご本人のお話を聞いて、上記のような不調があるかどうか、またそれがお悩みの症状と関連があるかどうかを確かめる必要があるということです。

鍼灸治療をご検討の方は、一度ご自身の身体に起こっている上記のような反応や事象について、振り返ってみてはいかがでしょうか。