この度は、数ある鍼灸院の中から当院のホームページをご覧くださりありがとうございます。

 お身体の不調改善のためとはいえ、大切な時間やお金を使って受ける鍼灸治療ですので、鍼灸治療についてはもちろん、当院の考え方ななど、ご理解いただいたうえでお越しいただければと思っております。

最後までお読みいただければ幸いです。

 ■鍼灸治療を検討中の方々が抱える悩み

・病院や他の治療院を受診したけれど、思うように良くならない

・慢性的に苦しんでいる症状がある

・原因が分からず、何をしていいか悩んでいる

鍼灸院に来院される方の多くが、上記のようなお悩みを抱えてお見えになります。

ここで最初にご理解いただきたいことの一つに、鍼灸治療は他の治療と同じく「魔法ではない」、ということがあります。

もちろん、鍼灸治療は様々な症状に対応することが可能ですので、ご来院を悩まれたら、まずはご相談ください。

 ■お悩みの症状に対する当院の考え

・発症してから長い時間が経過している場合

・様々な要因が絡み合って現在の症状をおこしている場合

・かなり悪化してからお越しになった場合

このような場合、例えばご本人は「急に痛くなった」と思っていても、実際には突然起こったものではなく、「心身にとって悪いことが積み重なった結果、引き起こされた症状」であるため、症状を改善させるにはお時間がかかります。

言い換えると、気づかないうちに「不健康という名の借金」を抱えていたようなものです。

この借金を増やさず、返していく治療計画が必要である、というのが当院の考え方になります。

この治療計画の中には

・通院回数、頻度(借金を返す作業)

・日常生活でやっていただきたいこと(借金を返す作業)

・生活習慣の改善(借金を増やさない作業)

・何が症状を引き起こしているかの分析(借金を増やさない作業)

などがあり、初回のカウンセリングで大きな流れをご提案致しますので、不安や疑問点につきましては遠慮なくご相談ください。

■現代医学だけが心身の状態を測るものではない

皆さんが体調に異変を感じた時にまず行く病院(現代医学)では、現代医学に則った原因分析を行います。レントゲン・CT・血液検査・カメラなど

症状を引き起こしている原因が特定できれば、「症状を取り去るための方法(手術)」や「症状を抑える方法(投薬など)」を用いて症状にアプローチします。

しかし、残念ながら原因が特定できても「症状が変わらない」ことがあったり、原因が特定できない場合には「歳のせい」、「運動不足」、「生活習慣」と片付けられてしまい、症状改善のための具体的な提示がなかったりすることがあります。

日本では医学といえば現代医学(病院で行われているもの)が主流ですが、身体の状態を測り、治療をする方法は現代医学だけではないのです。

東洋医学には東洋医学の、病に対する考え方やアプローチがあり、「現代医学で原因が特定できなかった場合などにおいては、むしろ東洋医学が得意とする分野」であったりします。

■東洋医学の心身の状態の測り方とアプローチ

東洋医学・鍼灸では、「症状を身体や心から発せられるサイン」と受け取ります。

このサインとは「自分が思っていること」と「身体が感じていること」にギャップがあることを指します。簡単な例を挙げると

・疲れていないと思ったけど身体は疲れていた

・眠れていると思ったけど身体は回復できていなかった

・ストレスに感じていないと思ったけど身体はストレスを感じていた

こういった小さなサインが改善されないまま積み重なった結果、症状を形成します。

ですから小さなサインに対する改善や修正を行わず、「症状だけにアプローチしても、状態改善のためには不十分である」と考えるわけです。

そのため、当院では「症状がなぜ引き起こされたのか？」を分析します。
分析とは、症状を元に

・症状にはどんな特徴があるのか

・今までどのような生活を送ってきたのか

・身体にどんな反応があるのか

・どんな身体のクセがあるのか

・どんな思考のクセがあるのか

など

人によって様々な要因が考えられるため、ここでは具体的な内容には踏み込めませんが、気になる方は当院のHP内の各記事をご参考にしてください。

鍼灸院に辿り着く方の多くは、現代医学の治療や、症状に対する施術で思うような結果がでなかった方が多いので、同じようなことを行っても先が見えてしまっているのが実状であり、「症状を形成する元」を断つアプローチをしてこそ変化が表れると考えています。

■二人三脚という考え方

症状について、あるいはそれを引き起こしていると推察される原因についてなど、きちんと分かりやすく説明することを心がけております。

もし分かりにくいと感じる部分があれば、遠慮なく仰ってください。

大事なのは、ご本人が不調の何故を理解して下さり、日常生活に反映してみようと思って下さることなのです。

つまり、いくら生活の改善や、トレーニングをご提案したとしても、ご自身が理解してやる気になり、そこに時間や意識を使わないかぎり変化は起きないのです。

私だけが頑張るのではダメ、
あなたが頑張るだけでもダメ、

あなたと私が、「お悩みの症状に対して」共に頑張ることで良い結果が得られるのだと考えていますので、二人三脚で頑張っていきましょう。

■施術者の役割

治療とは、先生が「なんとかしてくれるもの」と思われている方が大半です。
私自身もこの業界に入るまではそのように思っていました。

しかし、現代医学と違って東洋医学では、治療において「身体を作る」作業が大切であると捉えます。つまり治療院での施術だけでは不十分であり、「身体を作る」作業をアシストするのも施術者の役割だと考えています。

他のことで例を挙げてみます。

【筋トレをして筋肉をつける】
筋肉がつくまでには時間がかかります。数回やったからといってムキムキにはなりませんし、引き締まるという身体の反応は起こりません。

トレーナーの役割：正しいフォームを教えてくれて、ケガのリスクを抑えつつ、筋肉がつくまでどのくらいの頻度、期間で行うか、計画を立ててくれる、など

【受験・志望校の合格】
合格という目標を達成するためには、必要な勉強を計画的に、効率よく行わなければ上手くいきません。

塾・塾講師の役割：「勉強の計画立て（カリキュラム）」、「学習環境の提供」、「モチベーションアップのための声掛け」、など

これらと同じように
東洋医学の治療では、「お悩みの症状」をなくすという目的達成のため、施術を受けるだけでなく、患者さん本人の地道な努力の積み重ねも大切になるので、当院では施術者の役割を「施術をすること」と「トレーナーや講師のようになること」であると考えて、指導やサポートを行っております。

■よくなるためにはどのくらいの期間や頻度が必要なの？

これは、人によっても、症状の経過や状態、治療計画の取り組み方によっても異なります。

また、「調子が悪い時に直ぐにいらっしゃる方」と、「数か月～数年の症状をお持ちの方」では、「症状の根深さ」や「症状の複雑さ」、「計画の立て方」は変わってきます。

ですから万人に合う答えはないのですが、ひとつの例として
「週１回・3か月間」を「１クール」として治療計画を提示しています。
これを1クール内で終われる方もいらっしゃいますし、2～４クールまで伸びる方もいらっしゃいます。

冒頭でもお伝えしたように、「借金を返す作業」ができたか、できなかったかで、継続期間は変わってきます。重複しますが挙げておきます。

・通院回数、頻度(借金を返す作業)

・日常生活でやっていただきたいこと(借金を返す作業)

・生活習慣の改善(借金を増やさない作業)

・何が症状を引き起こしているかの分析(借金を増やさない作業)

■最後に

施術だけでは不十分という当院の考え方について、「納得できる方」とそうでない方がいらっしゃるかもしれません。

また、納得することと行動に移せるかどうかは、別だろうとも思います。

ただ「お互いの認識のズレ」が起こらないようにとの思いで書かせていただきました。

症状に一人で向き合うことはできたとしても、とても難しいものです。

「分析ができない」、「何をしていいか分からない」、「続かない」、ということになりやすいからです。

だからこそ、「ご自身を変えるための環境を作っていくこと」が重要だと思っております。

お困りの症状があり、当院の考え方に少しでも納得できる部分があれば、一緒に頑張っていきましょう。

施術や状態説明を精一杯行い、全力でサポートさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。