妊活の一環で当院に通われている方が一定数いらっしゃいます。

時折、施術の会話において「妊活を行う中でのストレスが溜まっているだろうな」というのを言葉や表情から感じ取れることがあります。

 

本来、妊活は「体調を整える」つまり「心身ともに調子が良いという状態を作ること」が目的ですが、日々生活を送っていると気づかぬうちにストレスを溜めているという方も少なくありません。

 

その背景には

・通院のために時間を割く

・薬の影響で体調が落ちる

・栄養、食事に気を遣う

・運動に時間を割く

・妊活の情報収集を行う

・採卵や移植の結果が悪かった

・ホルモン値がよくない

などが挙げられます。

 

それに加えて日常生活で必要な「家事」、人によっては「仕事」や「育児」などで時間に追われていきます。

つまり「日常生活」＋「妊活」によって「身体」と「メンタル」に余裕がなくなっていきます。

 

そして「余裕がなくなった身体やメンタル」になるとストレスに対する耐性が落ちてきます。

ストレスに対する耐性が落ちると以下のことが起きやすいです。

 

 

【感情的になる】

妊活の事柄で「一喜一憂」、「ネガティブ思考」になりやすくなります。

また「何気ないこと」、「些細なこと」に感情が反応しやすくなります。

・イライラしやすくなる

・焦燥感

・悲壮感

・不安感

など

この感情の振れ幅が大きいことが身体にとって負担となり得るのです。

また、感情の振れ幅が自律神経の乱れを起こします。

 

【自律神経の乱れを起こす】

自律神経を乱す要因は人によって異なりますが、主に以下のようなことが挙げられます。

・感情の振れ幅

・時間に追われている

・いわゆる疲れ

・生活習慣(自覚されていないこと)

など

 

「妊活に及ぼす影響」はその方の状況や背景などで変わってきてしまうので割愛させていただきます。妊活・自律神経症状ページがございますので、そちらもお読み下さい。

 

◆対応策を考える

具体的な対応策は人によって異なります。

生活環境やご自身の考えなども考慮する必要があるからです。

ですから、ここで挙げるのは抽象的な考え方ではありますが、汎用性が高いものをご提案いたしますので、ご自身の状況を鑑みて取り入れてみてください。

 

【余白を作ること】

朝から夜まで休まる時間がない方が多いです。

時間にゆとりがない方は一度ご自身の生活を見直してみてください。

今本当にやらなければいけないことに注力してください。

また、隙間時間にスマホを使っていることもよろしくありません。

 

【優先順位をつけること】

「余白を作ること」と似ていますが、やることに優先順位をつけましょう。

時間は有限です。「あれもしたいこれもしたい」だと分散してしまうか、心身の疲労に繋がります。東洋医学の考え方では「余力」が「生殖能力」と関連します。

 

【変えられるところを変えること】

人によっては「変えられないこと」や「変えたくないこと」があります。

そこを無理に変えることよりも「変えられそうなこと」から変えてみてください。

妊活をされている皆さんは「食事・栄養」「運動」「情報」「ノウハウ」などを取得して、参考にされていると思います。しかし、どちらかというと「考え方」や「ものの見かた」など抽象的概念を取り入れると、視野が広がるかもしれません。

 

◆最後に

情報社会に生きる私たちは情報を簡単に取得できます。

しかし取得した情報を取り入れ過ぎて気づかずに疲弊している方も一定数いらっしゃいます。

あれこれ情報を取り入れた結果やることが多くなり、上述した「身体」と「メンタル」に余裕がない状態に陥ってしまいます。

皆さんが身体を変えるために努力されているのだということは、十分理解しております。

ただ時には立ち止まり、「無理していないか？」、「情報に踊らされていないか？」と振り返る時間を取ってみてはいかがでしょうか？

 

考え方の一つとして参考になれば幸いです。