◆不妊治療における東洋医学の役割　

 一般的に不妊治療の原因には、「ストレス」「冷え」「年齢」というキーワードが上がってきます。

ストレスや冷えに対しては様々な対処法がありますが、残念ながら年齢因子を戻す、つまり若返ることはできません。

その為、良い卵を排卵できるように卵巣の調子を整えたり、卵が着床できるように子宮環境を整えたりすることが東洋医学の役割だと考えます。

■性ホルモンを放出する場所

 卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)は、大脳に挟まれた【間脳】という部位からの命令で、ホルモンが放出されています。

【間脳】は

・自律神経の中枢

・内分泌系の中枢

・本態行動の中枢

であり、ストレスの影響を受けやすい場所です。

ストレスによってホルモンバランスが乱れると、卵胞の発育不良が起こるのはもちろん、疲れやすくなったり、痛みをだしたりするなど、不定愁訴を発現するおそれがあります。

その状態はストレスに対する抵抗力を下げ、ますます卵の状態が不安定になる要因になります。

このような場合、鍼灸治療によって身体の状態を整えることでストレスの抵抗力を高め、卵の状態をよりよくすることが出来ます。

 当院では、体質にあったツボへの鍼灸治療を行うことにより、西洋医学との併用で不妊治療の成果を向上させるお手伝いをさせていただいております。

◆当院の不妊治療の考え方

当院では、不妊治療をいくつかのタイプに分けて施術の方針を考えています。

患者さんの生理の状態によって、下記のようなタイプに分類することができます。簡易的な表ですが、どのタイプに当てはまるでしょうか。

 実際には、一つのタイプに当てはまることは少なく、2～３つのタイプを持ち合わせていることが多いです。また生理周期によってタイプが変わることもあります。

 女性・男性に関わらず、生殖能力とは身体の「余力」であると東洋医学では考えます。

「余力」を作るためには、それぞれの体質を踏まえて健康的な身体作りをすることが近道です。

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