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東洋医学と西洋医学(現代医学)は、考え方や治療方法に大きな違いがあります。
歴史的・政治的背景や生命・病気に対する考え方の違いから、それぞれ独自の発展を遂げてきました。ここでは、両者の特徴を比較し、良い面・悪い面を書いていきます。
※現代医学の主流は、西洋医学です。
◆西洋医学(現代医療)
西洋医学は、外科学や疫学にすぐれ、細菌やウイルス感染症への多大な貢献によって、現代の医療を担っています。
病気の臓器や原因となる細菌・ウイルスなどを、手術や投薬によって直接アプローチして治療します。身体を部位の集合体としてとらえ、人体を消化器・循環器などのように細分化して、その一つひとつに対して治療をしていきます。また、検査や臨床実験などの科学的根拠をもとに、多くの人に効果のある治療方法を重視します。感染症や外科手術で回復するような症状には強い反面、自覚症状があっても、検査数値が正常値の範囲内だと、原因となる異常が発見できず、明確な対策法を提供してくれません。
ポイント【西洋医学は病後医療対策が得意】
◆東洋医学
東洋医学は、病気の原因を不調和(アンバランス)だと考え、身体のバランスを整える全体的な治療を中心に行います。こころ(精神)も含めて身体全体を一つのものとしてとらえる医学です。鍼灸・按摩・漢方などを使い、心身の調和を図り、本来その人の身体の内にある自然治癒力を高めることで、病気や症状の改善を目指します。また、個人差を重視し、体質や季節などを考慮しつつ、一人ひとりの状態に合わせた治療を行うことができます。東洋医学は、慢性疾患や、長期間変化のない症状、病気として明確な症状が現れていない「未病」と言われる状態にも、治療を行うことができます。
現代医療が得意とするウイルス・細菌・毒や脳血管障害・がん・骨折など、手術が必要なものには、アプローチしにくいです。
ポイント【東洋医学は病前医療(予防医学)が得意】
どちらが優れた治療なのか?ということではなく、どちらも得意な面・不得意な面があります。それぞれの得意分野を把握して、症状によって使い分ける、あるいは併用することが大切です。特に最近は、ストレス社会で、原因のはっきりしない不調症状を抱えながら生活している方が多く、西洋医学と東洋医学の併用が効果的な場合があります。今や私たちは、自分の意思で治療を選択することができます。双方の良い所を取り入れて、日々、健康に過ごせるようにしましょう。
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